2025/04/25 09:00

 調理用の油に関しては味を考えたことがありませんでした。でも、オリーブ・オイルは食品につけて食べることが多いので、味にもこだわってみました。リットル単位で売られている格安のオリーブ・オイルは、油感が強く、味がよくありません。また、それらの油は、半透明のプラスチックの容器に入っていますが、オリーブ・オイルが光によって劣化することを考えると、それは考えものです。一方、値段が高いオリーブ・オイルは、風味が強く、スパイシーで、本当に美味しいと感じました。でも、量が少なく、パンにつけるとすぐに使い切ってしまいます。


 そこで私は、その中間のオリーブ・オイルを使っています。商品名はボスコ684gです。ボスコの商品でも、もう少し小型でもう少し安いボスコ456gもありますが、こちらは入れ物がガラスの瓶です。ボスコの684gは緑色のプラスチックボトルであり、廃棄する時、軽量でかさばりません。そのため、私はわざわざ大きめな684gにしています。ボスコの684gは、2年前までは1本1,200円で販売されていたのですが、突然、2,000円になってしまい、多くのスーパーマーケットから姿を消しました。瓶詰めの456gは、値段は上がったものの、姿を消すことはなく、どこでも販売されています。

 オリーブ・オイルには、たいていエキストラ・バージンと書いてあります。でもこれは高級感を出すために銘を打っているだけです。意味はありません。日本ではエキストラ・バージンの定まった基準がないからです。私は、オリーブ・オイルの味は産地とオリーブの品種による違いが大きいように感じます。

 当店の石鹸の原料となるギリシャ産のコロネイキ種のオリーブは、ポリフェノールやビタミンが多いため、スパイシーすぎて渋い感じがします。同じギリシャ系でも、キプロス島のオリーブ・オイルは、まろやかで味がせず、旨味が感じられませんでした。世界で一番出回っているスペイン産は、良くも悪くもない感じ。私が “適度にスパイシーで美味しい” と感じたのはイタリア産です。とりわけ、庶民の食卓に出すにしてはやや高めのボスコのオリーブ・オイルでした。トルコ産の安価で大量に買えるオリーブ・オイルは、入れ物自体が透明のプラスチックの容器で、光が当たる場所においてあったため、買う気が失せてしまい、試していません。オリーブ・オイルは、まずいものだと、サラダ油を飲んでいるような感覚にとらわれます。何か他の油を混ぜているのではないかとさえ思えてしまいます。

 以上、オリーブオイルに関して、私が思うことを書いてみました。オリーブ・オイルは健康に良い油と言われ、日本でも使用する人が増えています。実際、オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、酸化しにくく、また不飽和脂肪酸のため、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあると聞きます。でも、そういった健康面だけではなく、味自体もおいしいです。マヨネーズなど体に悪い濃いめの味に慣れた人が、体に良い薄味の食物に慣れるため、オリーブ・オイルは最適な食材だと思います。

 オリーブ・オイルは、食べてよし、塗ってよし、石鹸にしてもよい。多用途に使える食品ですね。