クノッソス石鹸を勧める理由

 私が販売しているクノッソス石鹸は、ギリシャ共和国クレタ島で育まれた昔ながらのオリーブオイル石鹸です。以下、3問、簡単な問いをさせていただきます。最後までお読みいただければ、私がクノッソス石鹸を推奨する理由が分かります。

Q:なぜ油から石鹸なんですか?
A:すべての石鹸は油から作られます。

 石鹸に油のイメージはありません。逆に油と聞くとネチャネチャして体を汚してしまうイメージがあります。しかし、石鹸とは油の主成分である脂肪酸に強アルカリ物質を加え化学反応させることで生み出される洗浄剤のことです。すべての石鹸は油から作られます。油は化学反応すると汚すものから汚れをとるものに変わってしまうのですね。

 油は石鹸に変わっても、油であった時の性質を持ち続けます。そのため、すべての油が石鹸に向いているわけではありません。日本では主に牛脂とパーム油(アブラヤシの油)が使われています。しかし、石鹸作りで最も愛用されてきた油はオリーブオイルです。ヨーロッパでは古代ギリシアの時代からオリーブオイルは肌に塗り健康を保つものでした。オリーブオイルから作られた石鹸は肌の脂の40パーセントを占めるオレイン酸を主成分としており、人体に最もなじむ石鹸です。しかし、オリーブオイルは石鹸にするのに適した油ではありません。そのため古来よりさまざまな方法でこの油を石鹸に変えてきました。

Q:石鹸はどれも同じではないですか?
A:石鹸が肌を痛めることがあります。

 石鹸とはシャンプーやボディーソープを含む体を洗う時に使用する洗浄剤全般のことです。石鹸は肌につけるもの。健康に直接影響します。しかし、乾燥肌や敏感肌に悩まされ、アトピー性皮膚炎に苦労しても “原因は石鹸” とは思わないもの。それは “石鹸はどれも同じに見えてしまう” からです。

 シャンプーやボディーソープは安価で使い勝手がよいものです。しかし、厳密には石鹸ではありません。これらは合成洗剤と呼ばれ、石油をガソリンや灯油などに精製する過程で出る廃棄油から作られます。鉱物由来の合成洗剤は成分調節が可能であり、均一の製品を大量に作ることができます。ただ、これらの合成洗剤は体の汚れを落とす洗浄剤のみから成り、他の成分は含まれていません。そして重要なことは、合成洗剤の洗浄力は強すぎる傾向があり、皮脂の油を根こそぎ洗い落とし、髪や皮膚の表層をさらしてしまいます。そこでゴシゴシ洗うわけですから、髪や皮膚を痛めてしまいます。さらにシャンプーには洗髪時にサラサラ洗えるようシリコンが含まれています。確かに石鹸に比べ洗い心地は良いですが、このシリコンは髪に付着し髪を硬くします。それが髪の健康に悪いとも言われています。他にも、合成洗剤の害として、合成洗剤は自然界では消滅しないため、深刻な環境問題を引き起こしています。

 次に固形石鹸ですが、安価な固形石鹸は「石鹸」とは言いますが、これは合成洗剤を固めて石鹸の形にした石鹸もどきです。私は3個180円の石鹸をお得と思い使ってみたところ、皮脂が根こそぎ洗い流されるため肌がつっぱり、肌の免疫機能を奪うせいか、3日後には風邪をひいてしまいました。

 油から作った固形石鹸でも、大半は動物性の脂にパーム油を混ぜ、石鹸に仕上げています。動物性の脂は人の体温より高い温度でないと溶けないため、洗った後、皮膚の上に薄い膜が乗った感じになりがちです。また、皮膚上に残存しやすく、それが毛穴を塞ぎ、最悪、炎症を起こすことで、“ニキビや吹き出物の原因になる” とも言われています。

 最後に植物性の油から作った石鹸ですが、大半は安価なパーム油から作られています。パーム油で石鹸を作ると簡単に泡立ちがよく硬くしまった一見すると素晴らしい石鹸になります。しかし、パーム油には肌に刺激となる物質が含まれるため、その点、やや心配です。

 ただ、最も肌を痛めるのは、石鹸のつけすぎ、肌のこすりすぎ、頻繁に洗いすぎ、この “3つのしすぎ” です。そこに洗浄力が強すぎる石鹸を使うものですから、肌はボロボロになり、大半の石鹸には肌をいたわる成分がないため、傷んだ肌はそのまま外の吹きっさらしにさらされます。それが原因となり、乾燥肌、敏感肌、そしてアトピー性皮膚炎などを発症します。そして最も恐ろしいのは、やはり皮膚ガンでしょう。肌を痛め続けると、ガンの危険性も増します。

Q:なぜ釜焚き製法なんですか?
A:石鹸内に体に良い成分が残るからです。

 石鹸の製造方法により石鹸の成分は大きく異なります。それは製法の選択は、その石鹸にどのような役割を持たせるかの選択でもあるからです。石鹸は洗浄力があれば最低限の役割は果たせます。洗浄力だけ考えれば、体に良い成分を除いた方が、それらが邪魔することなく、短時間で効率よく石鹸になります。コストも低くてすみ値段も安価で提供できます。でも体のことを考えたらいかがでしょうか?

 市販の石鹸の大半は、油から脂肪酸だけを取り出し、それを石鹸に変える中和法で作られています。中和法では、油を分離する段階で不純物を取り除き、純粋な脂肪酸(石鹸の原料)を効率よく石鹸に変えることができます。そのため不純物を取り除く工程が必要なく、油を石鹸に変えるのに必要な反応時間も短時間ですみます。とても低コストで効率的な石鹸の製造方法です。しかし、この方法で石鹸を作ると、油から脂肪酸を分離する段階で、脂肪酸以外の成分を全て取り除いてしまいます。そのため、この方法で作られた石鹸には洗浄成分以外の成分が含まれていません。

 クノッソス石鹸は油を釜に入れ反応させて作る昔ながらの釜焚き製法で作られています。釜焚き製法では、さまざまな成分が混じった油を石鹸にするため、油を石鹸に変える時間は長くかかりますが、この方法で作られた石鹸には、体に良いさまざまな成分が含まれています。さらにクノッソス石鹸では、石鹸を塩析処理し肌へ刺激となる成分を除去しています。