2024/10/20 09:00

 石鹸の香りと聞けば、誰もがあの上品で清潔感のある香りを思い浮かべると思います。しかし、日本の石鹸は、牛脂から作られており、もともと脂っこい臭いでした。それを改善するため、花王が作り出したのが、あのいわゆる “石鹸の香り” です。石鹸の香りは、花王の研究開発部門が、クリームのような上品で清潔感のある香りを求め、地中海に面した南フランスに咲くバラをイメージして作りました。それが1970年(昭和45年)のこと。そして、初めてこの香りをつけて販売された石鹸が、今でも石鹸の代名詞となっている花王石鹸「ホワイト」です。

 オリーブオイル石鹸は、香りをつけていないため、いわゆる石鹸の香りはしません。オリーブオイル石鹸の多くは、オリーブの成分を豊富に含むオリーブポマスオイルから作られた緑色の石鹸です。この緑色のオリーブオイル石鹸は、オリーブの香り、例えるなら、干し草のような香りがします。当店の石鹸でもノーマル石鹸(緑)は干し草のような香りがします。一方、一般的なオリーブオイルから作られた白色のオリーブオイル石鹸は、香りはほとんどしません。よくかぐと、かすかに干し草のような香りがします。

 当店で販売しているバラの香り石鹸、私は初めてその香りをかいだ時、「これは、いわゆる石鹸の香りによく似ている」と感じたものです。でも、それは、そもそも、いわゆる石鹸の香りが、バラの香りをベースとしていたのですね。