2024/08/10 09:00

 石鹸のことを調べていくうちに、ふと感じたことがあります。それは、人の皮ふは毎日新陳代謝を繰り返し、汚れは古い皮ふと共に落ちています。それなら、はがれ落ちる古い皮ふを水で洗い流すだけで、汚れは十分落ちるのではないでしょうか?子供の頃から石鹸をつけて洗うことを教えられ、それが当然だと感じていましたが、考えてみれば、石鹸の必要性さえ疑問がつきます。


 確かに水洗いだけで体の汚れはとれます。実際、日本で石鹸が普及したのはまだ100年そこそこ。それ以前の人たちは石鹸を使わずに体を洗っていました。昔の人たちは食器などの油汚れには灰汁をつけてとっていましたが、洗体についてはあまり聞きません。一部ではうどん粉など “はてな?” がつくものも利用していたようです。

 ただ、水だけでは油分がとれないため、肌が油ぎった感じになり、現代人にはなじまないようです。また、油分をとった方が、肌の新陳代謝も促進され、さらに油分に含まれる有害な物質や細菌なども落とせ健康的です。実際、石鹸が普及したことで衛生面が改善され、感染症などのリスクが減少しました。とりわけ病気に弱い乳幼児の死亡率低下には石鹸の普及が貢献しました。

 でも、現代人が石鹸を使う最大の要因は、においでしょう。余分な油が残り、そこに老廃物がたまると、においがしてしまいます。

 結論、石鹸を使わないと、現代人にとっては不潔になってしまうので、やはり石鹸を使って洗った方がよさそうです。