2024/08/05 09:00

 今では学校でも手洗いに液体の洗浄液を使っていますが、昔は、ネットに石鹸を入れ、蛇口にくくりつけてありました。厳密にはそれは石鹸ではなく合成洗剤なのですが、そのネットに入っている石鹸、たいてい乾燥して硬く、ほとんど泡が立たない。ぬめりが少し手につく程度。そのため、ほとんどの人は使っていなかったです。なぜ学校の石鹸は乾燥するとあんな硬くて水に溶けない物質になってしまうのだろうか?調べてみると、あれは、水に溶けやすい成分が溶け出し、残った成分が固まってしまった状態のようです。お湯につけてふやけさせると、また使える石鹸になるようです。泡立ちは石鹸の洗浄力にそれほど影響を与えませんが、問題なのは水に溶けにくいこと。乾燥して硬くなった石鹸は、お湯にひたせば溶けますが、水では溶けません。溶けないから残っているのです。お湯で使えば使えるが、水では使えない石鹸に変化してしまっているのですね。

 オリーブオイル石鹸はどうなんでしょうか?調べてみると、オリーブオイル石鹸は大部分が水に溶けやすい成分なので、溶けてなくなってしまうことはあっても、水に溶けにくい成分だけが残り、硬くて泡も出ない石鹸になることはないようです。しかし、同じように油から作られた石鹸でも、ココナッツ油やパーム油などには水に溶けにくい成分も豊富に含まれるため、乾燥し硬くて泡立たない石鹸になってしまう可能性があります。オリーブオイル石鹸と言っても、多くの石鹸はこれらの油も含んでいます。それらの石鹸では、しばらく放置すると、学校の石鹸みたいに硬くて泡立たない石鹸になってしまうかもしれません。石鹸は、できるだけ水で溶け出さない場所に保管し、日々使うことが大切ですね。