2024/07/25 09:00
肌の下では毎日新しい細胞が生まれ、成長するにつれ上へ上へと移動し、最後に自然と皮ふからはがれ落ちます。細胞が生まれ、そして皮ふからはがれ落ちるまでの期間は、おおよそ1カ月と言われています。
洗剤による肌荒れは、皮ふの細胞が自然と皮ふからはがれ落ちる前に、それを洗い流してしまうことから起こります。表皮の細胞が不自然に洗い流されると、肌は人体を守るため、急いで皮ふの細胞を作り上へ上へと押し上げます。その結果、十分に育っていない細胞が荒々しい外気と接することとなり、皮がむけるような乾燥や敏感肌につながります。また、肌の細胞間には細胞間脂質という油があり、これが肌を乾燥から守りしっとり健康的な肌にしています。こちらもまた急速に深部まで奪い去られると、肌にうるおいがなくなり、カサつきや吹き出物、細菌などによる炎症などが起こります。
肌の自然な健康を守るためには、洗浄力が強い洗剤を肌につけないことです。食器用洗剤など、食器を洗うため洗浄力を強めに設定してある洗剤を使うときは、ゴム手袋をはめる必要があります。ただ、そこまで強い洗剤が必要でしょうか?食物の汚れは、大部分は水で流せます。ただ油分だけが残ってしまうので、それを石鹸で浮かして流せば、十分綺麗になります。多くの人は “洗剤は洗浄力が強ければ強いほどよい” と考えています。でも実際、汚れの大半は水で落ちるため、洗剤の必要性は油分を落とすだけです。
クノッソス石鹸は、体のどの部位にも使えますし、また台所でも使えます。そのことを話すと、「なぜどこでも使えるのか?」と聞かれます。それは体を洗う時も食器を洗う時も、洗剤の役割は油分を落とすことであり、それは変わらないからです。ただ、食器用洗剤は洗浄力が強すぎて肌を痛めてしまうのため、食器専用となっているだけです。
洗剤は石鹸も合成洗剤もどちらも界面活性剤と言い、水と油をなじませる物質からできています。油を浮かして水と共に流す。そのイメージです。洗浄力が強いということは、根こそぎ油を水に溶かしてしまうことを意味します。食器は根こそぎ油を奪ってしまっても問題はないでしょう。でも、人の体にとって油は必要です。表面のゴミがついたところだけさらりと拭い去るような感じが理想ではないでしょうか?固形石鹸はボディーソープに比べ洗浄力が弱く、洗った後、少し油が残った感じがします。でも、それが健康的な肌には必要なんですね。