2024/07/20 09:00
フランスのマルセイユ石鹸には72パーセントの刻印というものがあります。18世紀までは「材料の配合はオリーブオイル72パーセント、水28パーセントとする」という意味で使われていました。しかし、19世紀に入り、オリーブの不作のため他の油を配合せざるを得なくなって以来、今では「油のうち72パーセントがオリーブオイル」という意味に変わっています。つまり、原料の大部分がオリーブオイルならオリーブオイルから作られた石鹸と認めています。牛脂石鹸が原料の油の20パーセントをココナッツオイルが占めても牛脂石鹸と呼ばれることと同じです。純粋にオリーブオイルから作られた石鹸は意外と少ないです。それは油にはそれぞれ特徴があり、組み合わせることで、泡立ちをよくしたり石鹸を硬くしたりと調整できるからです。しかし、他の油では代替できないオリーブオイルの良さが減ってしまっていることは否めません。クノッソス石鹸は、欧米でも数少ない100パーセント、オリーブオイルから作られた純粋なオリーブオイル石鹸です。オリーブオイルの良さをぎゅっと濃縮したような石鹸です。