2024/05/20 09:00
私たちが普段使っている水は、天然水ならミネラルが含まれ、水道水なら消毒などが含まれます。自然の水の中にはさまざま物質が溶け込んでおり、また細菌などもいるため、水は腐ります。でも、家の水道水が腐ったりしないのは、それは消毒のおかげです。余談ですが「水道水を沸騰させると消毒が飛んでしまい、水が腐りやすくなる」とも言われます。川のよどみなど見てみると、見るからに汚そうで、実際、有毒だったりします。自然の状態では水はその溶け込んでいる物質が腐るのですね。
成分表に載っている水とは、これら普段見かける水ではありません。それは薬局で売られている精製水です。精製水は水からあらゆる内容物を取り除き、純粋に水だけにした本物の水です。いろいろな物質が溶けた水より純粋な水の方が体によい気がしますが、精製水は自然では存在しない水であり、実は飲用には適していないようです。もちろん、水には変わりませんから、飲んでも、すぐに体調が悪くなることはありません。しかし、以下3つの理由から避けた方がよいと言われています。
1)おいしくない
水がおいしくて飲みやすいのは、水の中にバランスよくミネラルが含まれるからです。それらがない水は、おいしくなく、飲みにくいようです。
2)水として物を溶かす力が強く体の栄養素を溶かして排出してしまう
精製水は、何も溶かしていないため、溶かす力が強く、体の栄養素を溶かして一緒に排出されてしまう可能性が大きいようです。
3)コップに注ぐと一気に細菌などで汚染される
何も混じっていないということは、細菌などの混入に対抗する物質も含まれていないことを意味します。細菌が無菌状態の何の抵抗もないところに入れば、そのまま全体に広がってしまいかねません。
精製水は飲んでもすぐには害が現れないが、おいしくないため飲みにくく、そして体の栄養素を溶かして体外に排出してしまうため、体を弱らせてしまい、さらに、細菌による食中毒を起こしかねない。飲んでよいことはなさそうです。
一方、この精製水ですが、工業用としてはよく使われる水です。石鹸も油が化学反応する時、水の中の溶け込んでいるミネラルなどと反応してしまうと、石鹸の質を落としてしまいます。そのため、精製水を使っているようです。
ちなみに精製水は薬局などで買うことができます。日常生活で使用することはまずありませんが、自宅で石鹸作りをしている方は、時折、薬局で購入しているようです。