2024/05/10 09:00

 石鹸と言えば体の汚れを落とすもの。化粧品と言えば肌をうるわしく保つもの。全然違うイメージがありますが、両者は似通っています。石鹸が水と油をくっつける界面活性剤であるのに対し、化粧品は肌をうるわしく保つ水性の保湿成分と肌の角質を覆い保護する油性の保護成分とからなり、その両者をくっつける形で界面活性剤が使われています。そしてそれに着色したり香りづけして、外見を飾る機能を持たせています。化粧品もベースとなるのは肌を健康的に保つ成分です。


 おおよそ次のような構成となります。

化粧水=水性成分
シャンプー・洗顔料=水性成分+界面活性剤
乳液・クリーム・リンス・コンディショナー・トリートメント=水性成分+油性成分+界面活性剤
クレンジングオイル=油性成分+界面活性剤
石鹸=界面活性剤
美容液=水性成分+油性成分+界面活性剤

 古代ギリシアでは肌をうるわしく保つためオリーブオイルを肌に塗る習慣がありました。そのオリーブオイルから石鹸を作ったのも、その効果を考えてのことです。石鹸と化粧品は共に肌を健康的に保ち見た目をよくするものです。油を拭う界面活性剤が多いのが石鹸、保湿剤や保護剤が多いのが化粧品。実は似通ったものなんですね。