2024/04/05 09:00

 薬用石鹸というのは、表皮の細菌を殺す殺菌作用がある洗浄剤で、主に合成洗剤から作られます。そして、分類も石鹸とは異なり、薬事法の対象となります。これらの薬用石鹸は、汚れだけではなく、雑菌も殺すことができるということで、病気にかかりにくくなるイメージがあります。でも、実際には肌の善玉菌まで殺してしまい、表皮のバランスを崩し、病気にかかりやすくしてしまうようです。また、無菌状態で菌に抵抗がないと、少しの菌がついただけで病気になってしまいます。菌は接触によって体につくだけでなく、空気中を漂ってもいます。それを考えれば、そもそも無菌なんて無理な話です。それだけでなく、薬用石鹸は洗浄作用が強い合成洗剤を使っているので、肌の油がとれすぎ、表皮をいためる原因にもなります。薬用石鹸がハンドソープしかないのも、敏感な部位には使えないからでしょう。


 学校や病院には薬用石鹸が置かれ、トイレに行くたびに手に石鹸をつけ洗うことが推奨されています。でも、それはイメージ戦略であり、科学的ではありません。世の中には「何かしないと何もしていないと叱られる」という観点から、科学的でない風習がはびこっています。
職場や学校で強要されるのはつらいものです。何も考えず従うのはストレスをためない方法ですが、健康を損ねるのは自分です。

 学校の先生に聞いてみると、多くの先生が子供には手洗いを推奨していますが、本人は自分が必要と感じる時しか洗っていないそうです。「学校の方針で子供には推奨しているが、そんなに洗う必要はない」とも言っています。また「洗わなくて不都合もない」とも言っています。

 日本の国には法律があり、それに反すると罰を受けます。罰を受けるものに関しては従わなくてはなりません。でも、それ以外の取り決めは、自分の頭で考え、それがその場のポジショントークなら、従っているフリも大事だと思います。