2025/04/20 09:00

 キリスト教の祭日、復活祭については、名前だけは知っている人も多いのではないかと思います。日本で知られている復活祭は、主にイギリスやフランス、アメリカなど、プロテスタント教会やカトリック教会の復活祭ですが、ギリシャにもギリシャの復活祭があります。ただ、ギリシャの復活祭とイギリスやフランス、アメリカなどの復活祭は、異なる暦で計算しているため、普段は異なる日になります。でも、今年、2025年は、本日、4月20日と一致しています。また、ギリシャでは復活祭をパスハと呼びます。アメリカの復活祭では「イースターエッグ」と言って、彩色したゆで卵を食べる習慣がありますが、ギリシャの復活祭でもイースターエッグを食べる習慣があります。


 復活祭とは、イエス・キリストが十字架刑で殺され3日後に復活したことを祝うお祭りであり、謝肉祭(カーニバル)、四旬節、復活祭と続く一連の行事です。本来、四旬節の期間はお肉など栄養価の高い食物をひかえ、質素倹約に努めるものでした。そのため、四旬節に入る前日に謝肉祭(カーニバル)でいっぱいご馳走を食べ、46日間の四旬節を質素に過ごし、四旬節明けの復活祭を、再度、盛大に祝おうというものです。

 中世、イギリスでは、魚は四旬節の期間でも食べることが許されていたため、四旬節の期間にお肉が食べたい人がお肉の代用として魚を食べたと言われています。「そのためイギリスでは魚料理が発達した」とも言われています。ただし、ギリシャの四旬節はもう少し厳しく、魚もダメだったようです。